忍者ブログ
ACW
彩桐の日記兼・SSリハビリ・鍛錬場です。 戦国・BASARA家・十勇士・女体化・幼少期入り乱れになると思いますので、ご注意下さいませ。 感想・コメント等御座いましたら、お気軽にどうぞv
2024-111 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 prev 10 next 12
1  2  3  4  5 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

奥州筆頭、伊達政宗が女であるという事を知る者は少ない。
甲斐の虎若子、真田幸村はそんな政宗の正体を知る、数少ない人間の一人であった。

そしてそんな二人が想いを通わせている者同士であるという事を知っている人間は更に数少ない。
政宗の親友であり、良き兄貴分である四国の鬼、長曾我部元親と
幸村の部下でありながら姉、というよりは母の様な存在の猿飛佐助くらいである。

そんな実は女である伊達政宗は落ち込んでいた。
というのも…

「半年、幸村に会ってない…。」

からであった。
奥州筆頭である彼女は戦がなくても多忙を極める身である。
奥州と甲斐、遠く離れた地に身を置く二人が想いを通わせる事が出来ているのは、
一重に政宗より自由度が高い幸村の行動力の賜物と言っても過言ではなかった。
それ故、幸村が来ない以上、二人が会う事は不可能に近い。

「やっぱり俺、幸村に甘えてたんだなぁ…。情けねぇー…。」

書簡へ走らせていた筆を止め、政宗は深いため息を付き天井を仰いだ…



「あらやだ姫さん、なぁに?旦那に会えないのがそんなに寂しい?」



眼前に広がる笑顔。
ひどく中性的な顔だが、よく見ればそれが女である事は容易に知れた。
その女は政宗が仰いだ天井からぶら下がる様にして現れ、
音もなく政宗の横に降り立った。



「んなっ!?さ、佐助!?」
「お久しぶり~!あ、始めはちゃんと門から入ったよ!
驚かせようと思ってね~。」

あはは、と明るく笑う女忍・猿飛佐助に対し、
政宗は脱力しきったのち、はた、と気付いた。

「お前、何しに来たんだ?」
「ん~?これを姫さんに渡しにね~。
旦那いま忙しくってねー。代わりに俺様がってね。」
「そう…忙しいのか。」

政宗より身分は低いと言えど、幸村も武将である。
しかも甲斐の虎から全幅の信頼を寄せられている。
何かと忙しいのは想像に難くない。
それでも落胆する気持ちは隠しきれなかった。

「んもぅ!そんな暗い顔してたら折角の可愛い顔が台なし!
笑って笑って!!」

落胆に表情を曇らせる政宗の顔を優しく包む様に
佐助は両手を添え、ニッコリと笑う。
それから、自信の傍に置かれた風呂敷包みを政宗の前に差し出した。

「コレ、旦那から姫さんに。
あの人あぁ見えて結構、見る目あるんだよねぇ。
気に入って貰えるといいんだけど…って姫さんなら持ってるかも知れないねぇ。」

後半は一人ごちる調子だったが、政宗は気にせず「幸村からの贈り物」に手を伸ばす。
心なしか緊張しているのが分かる。
それでもゆっくりと包みを解いていく。

「これは…」

中から出てきたのは小袖だった。
地の色は藤。しかし全体にグラデーションが掛かっており、
肩口から裾に掛けて薄紅、藤、青藤と変化している。
そして、左肩から流れるように藤の花が咲き乱れ、
裾には桜の花がちりばめられていた。
さながら春を体言した見事なものである。

「これを、アイツが…?」
「ちょっと意外でしょ?俺も始めはビックリしたもん。」

呆気に取られている政宗に佐助は苦笑を漏らす。

「ね、着てみてくれません?」
「い、今?」
「うん。駄目かな?
似合うかどうか確かめて来いとも言われてるんだよね~。」

暫く小袖を見つめていた政宗だったが、
意を決した様に佐助を見据え、

「着替えてくる。少し待ってろ。」

そう言い残し、部屋を後にした。

「さて、その間に…と。」

佐助もまた部屋から姿を消し、
数分何事もなかった様に部屋の下座に鎮座した。



「姫さん?」

先程政宗が出ていった襖の外から気配を感じた佐助はそちらに笑顔を向ける。
返事の代わりに静かに襖が開き、奥から先の小袖を纏った政宗が出て来た。
色の白い政宗に衿回りの薄紅は綺麗に映え、
普段から青を好んで身につけているため、裾の青藤も違和感がない。
そして、髪も左側を編み上げにし、藤の簪を挿している。

「良かったぁ~、すっごく似合ってるよぉ!!」
「そ、そうか…?」
「ね、旦那?」
「は?」

「あぁ、やはり我が目に狂いはなかったようだ。」

政宗が入ってきた襖とは反対の襖が静かに開く。
そしてそこに現れたのは逢いたくて逢いたくて仕方なかった男。
甲斐の虎若子、紅蓮の二槍使い・真田幸村。

「な、お、お前、なんで…?」

忙しいのではなかったのか?
だから佐助が来たのではなかったのか?
混乱する頭を無理矢理押さえ込み、それだけを何とか口にする。

「政宗殿ほどでは御座いませぬよ。」

幸村は人当たりの良い柔らかい笑顔で応える。
改めて幸村の声を聞き、気が抜けたのか、政宗はその場にへたり込んでしまった。

「姫さん!?」
「政宗殿!!」

すかさず幸村が政宗を支えに走る。
それを見届け、佐助は苦笑を一つだけ漏らし、音も無く消えた。

「馬鹿…幸村の馬鹿!!阿呆!!」
「政宗殿…?」

背を支える様に回されていた幸村の左手を右手で掴み、
空いた左手で幸村の右胸を何度も殴る。
幸村は特に抵抗せず、政宗のやりたいようにやらせていた。
暫くすると気が済んだのか、左手の動きは止まり、
怖ず怖ずと幸村の胸元を握り締めた。
その様子に安堵した幸村は優しく、だが強く政宗を抱きしめる。

「申し訳ありませんでした。
本当はもう少し早く、と思っておったのですが、
先にありました戦で少々怪我をしてしまい…」
「え…?」

数ヶ月前まで武田は今川平定を目指し、今川と戦をしていた。
その時、今川は得意とする影武者戦を仕掛けてきた。
その影武者の数にブチ切れた幸村は佐助から
禁止令が出されている筈の大噴火を装備し出陣した。

佐助が禁止するのにはそれなりの理由がある。
大噴火は攻撃力が大幅に上がる分、
自分が喰らうダメージも大幅に上がる両刃の剣のアイテムである。
そして幸村の基本思考は「攻撃は最大の防御」である。
つまり防御らしい防御をしない。
それで大噴火を装備すればどうなるか…容易に想像できるだろう。

案の定、幸村はボロボロになって帰って来た。
全身傷だらけだったのだが、中でも治癒に時間が掛かったのが右肩の骨折だった。
「政宗殿に逢いに行く」 と言っては部屋から抜け出そうとする幸村を
十勇士の連携プレーで抑えていたのだと後に佐助が遠い目をしながら教えてくれた。

「…とまぁ、この様な理由で中々来る事ができませんでした。
全ては某が未熟故の事。赦せとは言いませぬ。」
「何故、文一つ寄越さなかった。」
「右肩をやられておりました故。
代筆も考えましたが、その様な真似をすれば勘の良い政宗殿の事、
気付かれいらぬ心配をさせては、と思い…」

確かにその通りだった。
「報せがないのは無事の証拠」
もし下手に代筆を立てた文など寄越されていたら、
自分の立場を忘れ、何もかもを放り出し甲斐に行っていたかも知れない。
そんな事を全て見越しての幸村なりの気遣いだった。

「Sorry...そう、だよな。お前は間違っちゃいねぇよ。」
「政宗殿…?」
「逢いたかった…」
「はい。逢いとう御座いました。」



部屋の中の影がゆっくりと一つに溶け合うのを
部屋を監視出来る巨木の上から見届けた佐助は大きなため息一つ付いて

「さっさと祝言あげればいいのに。」

と呟き、黒翼一枚残し消え去った。





※※※※※※※※※※※※
幸村がセンス良かったらいいなって話。
暑苦しいのは戦場とお館様の前だけだと思う。
そして私はニョダテを何処まで乙女にしたいのか。
幸村が藤の柄の小袖を贈ったのにはちゃんと理由がありますが、
まぁその辺は読んだ方の感性にお任せ致します(逃げた)

彩桐忍
PR
恋し  恋し  愛し




愛し  愛し  狂おし




哀れな鴉は慟哭

「あぁ喉が潰れてしまう。何をそんなにも嘆くのだ。」



狂った阿修羅は嘲笑

「お前の願いを叶えてやったというのに。」



可哀相な鴉
紅蓮の阿修羅が鴉に魅入っているのを知りながら
紫銀の鬼に惹かれたばっかりに
大切な大切な宝物を奪われた



「この鬼との永遠を望んだのはお前ではないか」



鴉の眼前に虚しく転がる髑髏。
あぁかつてはその唇から愛しいばかりの言の葉を紡いでいたのに
あぁ何故



ドコデ壊レタノ?



ナニヲ間違エテシマッタノ?



「お前は俺の物だ」





‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
一応、チカサス←ユキ
壊れた黒幸村。
佐助への行き過ぎた独占欲から元親殺害。

コレは改めて漫画で描きたいかも。
物語風にしてみたかったんですが、どうにもこうにも…orz

彩桐忍
「何と…才蔵までもが…。」
才蔵に起きた事態を小助から聞き、それを簡潔にまとめ若に報告した。
その報告を聞いた若の第一声が先の台詞だ。
もう少し慌てるかと思っていたが、
自身を含め3回目ともなると慣れてしまったのか、冷静なものだ。

「して小六、才蔵の件は分かったがその仕事はお前が引き継ぐのか?
佐助はどうした?」
「俺では不安だと?」
「いや、そういう訳ではない。
ただお前が他人の仕事を請け負うなど珍しいと思っただけだ。」

そう言い、若は人懐っこい笑顔を向けてくる。
正直、俺はこの笑顔が苦手だった。

「長は、押し付けるだけ押し付けて逃げました。」
「……佐助。
それにしても、才蔵は大人しいな。」

まぁ、猿飛は猿飛で多忙を極めてるから仕方ないと言えば仕方ない。
しかしこの事態を何の説明もなく押し付けられたんだ。
これ位言っても構わないだろう。
そして若の言う通り、小さくなった才蔵は泣くでも喚くでもなく、
ただ静かに座していた。
何故か俺にピッタリと寄り添ってはいるが。

猿飛にこの事態を押し付けられ、途方に暮れていた俺に、
才蔵は恐る恐る近付き、やはり恐る恐る遠慮がちに俺の上着の裾を掴んだ。
それを見た小助に「小六兄の事は分かってるのかも!」
といらん期待を抱かれた。
アレか?猿飛が元親に懐いたのと同じ原理だとでも言いたいのか。
冗談じゃねぇぞ。

「才蔵、俺は怖いか?」

若が相変わらずの笑顔で才蔵に手を差し伸ばす。
才蔵は微かに体を強張らせた後、俺の顔を伺って来た。
いや、だからなんでお前、俺を安全基地にしてんだよ。
普段の才蔵からは想像も付かない態度に戸惑いしか出てこない。

「大丈夫。行って来い。」

俺が促してやると素直に若の元へ行きやがった。
その様子を若はニコニコと微笑まし気に見ている。
頼むからやめてくれ。そんな目で俺を見ないでくれ…!!
その羞恥プレイとも言える視線から逃げるべく目を逸らすと、
今度は小助と目があった。
こいつまで、同じ様な目で見てやがった……!!
容姿だけじゃなく、行動まで似る事ぁねぇだろ!!
何なんだ、何がそんなに面白いんだアンタ達…。

「才蔵、俺と遊ぶか?」
「若様ぁ~、若様はこれからお館様達と軍議でしょう?」
「あ。」
「駄目ですよ~。ちゃんと行かないと。
俺や甚姉のお仕事にも関わってくるんですからね。」
「分かっておる。
小助、最近、佐助に似てきたな…。」
「まぁ、サス兄に色々教わってますから。」

確かに最近の小助の言動は猿飛に似てきた気がする。
外見が若で中身が猿飛ってある意味最凶じゃねぇか。
まぁ実際、十勇士で小助に敵う奴はいないんだが…。
若までもが頭が上がらないとは…。

「では俺は次の戦の準備に行って参る。
小六、後は頼んだぞ。」
「御意。」

結局、俺一人で面倒見る羽目になってやがるし。
相変わらず才蔵は引っ付いて離れねぇし。
小助は面白半分だし、ジジイは小助の膝で寝てるし。
つかマスコット二匹、用無いなら帰れ!!

「あ、才兄ぃ、危ないよ!」

才蔵が請け負っていた書簡の内、暗号解読が終わっていない物を選ぶ…
ちゃんと仕分けてやがった。
アイツらしい、と思わず苦笑が零れる。
そんな思考は小助の小さな悲鳴によって現実に引き戻される。
見ると、才蔵の最も得意とする武器、
飛び道具の一つ、毒針を手にしようとしている所だった。

「待て小助。」
「小六兄?」
「見ろ。」

そう言って小助を促す。
才蔵は「正確に毒のない部分」を持とうとしていた。
才蔵は、己の武器に毒を仕込む際、切っ先は当然ながら
普通の者ならば当然触るであろう持ち手に相当する部分にも毒を仕込む癖があった。
それを正確に避けていると言う事は、
この子どもが「霧隠才蔵」という何よりの証拠だろう。


「それが、気になるのか?」
「うん…。」



才蔵が小さくなってから初めて口を開いた。





‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
何で終わらない!?
小六の一人称がマズかったのかな…。
十勇士は自由度が高いので暴走するorz
何て言うか、1番暴走してるのは小助なんですけれども。
あの子は何処に行きたいんだろう…(遠い目)


彩桐忍
「う、うわぁあぁぁぁぁぁあ!!!」



またか誰かが何かやらかした…と頭を抱えそうになった真田忍隊長・猿飛佐助は、
叫び声の主に少し違和感を感じ、ひとまず声のした方へ向かう事にした。
怒るのも落胆するのもそれからでも遅くない、と自分に言い聞かせて。





しかし、事態は佐助の予想を遥かに越えていた。





「何、どうしたの?小助。」
「さっささささサス兄ぃ~!!」



十勇士の癒し系アイドル、穴山小助は癒し倍増アイテム・海野六郎を抱き締め、
尚且つ目に涙を溢れんばかりに溜め、佐助に泣き付いた。



「さ、さささ才兄ぃが、才兄がぁっ!!」



佐助の胸元に飛び込んだ小助は、佐助を見上げ背後を震える手で指差した。
佐助は小助の指差した方を警戒しつつ、確認し……







固まった。







「さ、才蔵―――――――!!?」
「……。」
「どうしよう~、サス兄の時と一緒なんだよぅ~。」

佐助は驚愕の余り声を上げ、小助は困惑したままで、六郎は我関せずを決め込んでいた。


というのも、三人(二人と一匹)の目の前にいるのは、
小さな子供だったのだ……しかも真田十勇士が副長・霧隠才蔵そっくりの。



「ちょ、ちょっと待って小助!俺の時と同じって、まさか…」
「記憶ないみたい。」



佐助の嫌な予感を、小助はバッサリと言って捨てる。
その瞬間、佐助は頭を抱えるどころか、危うく意識を手放しそうになる。



「ど、どうしよう…今才蔵には旦那への報告書やら重要書簡頼んでるのに…!!」



真っ先に仕事の心配をする辺り、さすが長と言ったところか。
何故小さくなったか、等聞かないのは経験者ならなのか、
佐助はひとまず仕事の再編成を組み立てる。



「今手が空いてて才蔵の代わりが出来る奴……」



佐助は佐助で手一杯であるし、今目の前にいる小助に事務仕事を任せるのには不安が大きい。
だからと言って、六郎は…



「やる訳ねぇ…」











「何の騒ぎだ?」



この声が佐助には神の救いの様に聞こえた。
例えその声の主が、一歩戦場に出ると際限なく血を欲す狂人だったとしても。 



「小六~~~!!
お前確か今手ぇ空いてるよな!?」
「あぁ、一応…。ていうか俺の質問に答え…」
「じゃあ、この状況任せた!!」
「はぁっ!?」



健闘を祈る!と言い、薄情な長は黒翼一枚残し消え去った。



「小六兄…」
「……アイツ、いつか殺す。
で、小助、一体何の騒ぎなんだ?」



そう小助に問い直した小六こと望月六郎は、
その隻眼に小さな子供の姿を捉えた。











‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

本当は漫画にするつもりだったんですが、
如何んせん描く時間がないので修業に回します。
才蔵×小六前提のほのぼのギャグ…になればいいなあ、と。
それにしても佐助を薄情にしすぎました(笑)

彩桐忍
ひらり        ひらり





黒い羽が舞い降りる





ひらり     ひらり





紅い海に舞い降りる





ぽろり     ぽろり





紅い海に透明な雫





ぽろり     ぽろり





零れる言の葉










「もっと、一緒に……」





‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
く、暗い…!!
なんか、佐助に関するネタばかり出て来ます。

彩桐忍
バーコード
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カウンター
"彩桐忍" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.
忍者ブログ [PR]